「人を愛することに・・・
    理由なんて必要なわけ?」
             ある女子高生の言葉より

「すっげぇ・・・」
あたりには人、人、人。
「ねぎはいらんかねぇ〜!リサール共和国からの直輸入品だよ〜!」
「はい!ラーメン1丁アルよ〜!」
「彼女〜!ピーマン食べれるか〜い?」
etcetc・・・
様々な人々がごった返している。
ここはなんとケフェウスの街らしい。
そう、大陸有数の大きな街だ。
そして・・・ジェイサード学園に最も近い町である!
「やっぱ、ウィルの町とはえらい違いだな・・・」
うう、やっぱオレって、田舎もん? メインストリートを歩く人々の中で、
自分が一番ビンボーそうに見えるのは・・・
気のせいじゃないよな、やっぱι
「ん?」
などと思いながらふと横を見ると・・・
「よろず屋・ランタオ」
「へぇ、よろず屋かぁ・・・ってええっ!?」
なんとそこには
「ナウなヤングにバカウケの商品!」だの
「驚きの品揃え!インド人もビックリ!」だの・・・
何しろ死語連発のポスターが大量にはってあるのだι
「あ・・・怪しすぎる・・・ι
っつーか、ぜってーヤバいぞこの店・・・
み、見なかったことにしようι」
そうつぶやき、店の前から立ち去ろうとした瞬間!
「いかん!遅刻するでごわす!」
「ぼよぉぉぉぉ〜ん!」
な・・・何でここに関取がっ・・・!
オレは弾き飛ばされ、
意に反して怪しすぎる店に入ってしまったのだった。
陰謀だ・・・作者の・・・っ・・・ぐふっ。

「おお!客や!いらっしゃ〜い★」
「い、いや、オレは客じゃ・・・」
「苦節30年、よーやく来てくれたで★
ウチ、もーホンマうれしゅうて★」
と、やっぱり怪しい中国人の店主に抱きしめられるオレι
え・・・中国?
中国って、どこの国だよオィ・・・ι
「あの・・・苦節30年って、
どー見てもオレと同じ年くらいにしか見えないんですけど。」
「気にしたら負けや★」
な、何か調子狂うな・・・ι
「ウチはここの店主!蘭 道明ゆーんや★」
「らん・・・たおみん・・・?」
「そや★しっかしあんさん、運えーなー★
あんさんがここの初めてのお客やで★」
一瞬耳を疑うよーなセリフを言うタオミン。
「ええっ!?そりゃ確かにすっごく怪しい雰囲気だけど、
メインストリートに面してるし、立地条件もいいのにっ!?
それなのにオレが初めての客っ!?」
「・・・あんさん、ケンカ売っとんのかいι」
オレの正直な感想になぜかそう言う彼。
「ま、えーわ★
とにかく記念すべき第1号や★
はい、これプレゼントや〜★」
と、タオミンは何やら黒い服のようなものをオレに渡す。
「な、何ですかコレ!?」
「ふっふっふ。これぞ噂の遠い東の国で開発された防護服!
ナウなヤングにバカウケの新商品!
その名も学ランやーっ★!」
怪しい・・・
やっぱ怪しすぎる・・・
「い、いえ、オレ買う気ないんでやっぱり・・・
し、失礼しますι」
そう言って逃げ出そうとするオレ。
が。
「ふっふっふ★逃がさへんで〜っ★!」
「ガッシャーン!」
タオミンがそう言った瞬間、入口のシャッターが閉まる!!
「なっ!?」
「さぁ、着るんや★ほら、早よ着ぃっ!」
「うわっ!?ちょっと!?いきなり服脱がすなっ!
オイっ!っつーかオレら男同士だしっ!」
「何勘違いしとるんやι
あんたが早よ服着ればええんや★ほれほれ〜っ★」
「なっ・・・何の因果でこんな真似を・・・ι
うわぁぁぁぁぁっ!」

「ううう・・・」
オレはとぼとぼと通りを歩いていた。
「結局、あの怪しい服着させられちゃったし・・・ι
しかも脱げねぇしっ!呪われてんのかコレ・・・オイッ!」
「待つでござる。」
「ちっくしょお〜ι」
「そこの御仁。」
「これからどぉすりゃいいんだよ・・・ι」
「シカトしてるでござるかっ!?ちょっと!?」
「はぁ・・・」
「お主っ!!」
何やら背後で声がする。
ヒトがブルー入ってるのにうるさい奴である。
「やかましいっ!あんまりうるさいと斬るぞッ!」
オレは振り向いて斬りつけた・・・ハズだった。
「まぁまぁ、『短気は損気』でござるよ。」
男はオレの剣をしっかり両手ではさみ込んでいた!
「な・・・?」
「拙者の国に伝わるいにしえの技、真剣白刃取りでござる。」
「へぇ・・・」
今、横から攻撃したらすぐ倒れるんじゃないかなーなどと思ったが、
技を解説している彼に悪い気がして言い出せなかった。
「拙者は相原 武蔵と言う者でござる。」
「ムサシ・アイハラか・・・
オレはリックス・クルズバーンってゆーんだけど。
一体何の用だ?」
素直に質問するオレ。
「ふむ・・・」
ムサシは少し考えたようなそぶりをしてこう言った。
「いや、拙者と一緒に学園まで行かぬか?」
「え゛?」


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