「どうして人間ってやつぁ、
    争うことしか、できねぇのかな・・・」
             ある男の独り言より

「ここは・・・どこだ?」
深い霧がかかっている・・・
どうやら森の奥深くのようだ・・・
しかし・・・
オレの家の近くの森とはえらい違いだ。
1メートル先だって見えやしないぜ。
「・・・っちくしょう。」
だが、このままじっとしてても始まらない。
仕方なくオレはてきとーに歩いてみることにした。
どーせ、家にはもう帰れねぇし、
スコーピオンを倒すまで帰る気だって全くない。
歩くしか道はないのだから・・・

「・・・・・」
とは言ったものの・・・
「1時間歩いて進展ないって、どーゆー事だよオイ・・・ι」
歩けども、周りの風景は変らず・・・
魔物が出ない事だけが救いか。
「なんて大きさなんだよ・・・ええっ!?」
すうっと霧が晴れてゆく・・・
「な・・・ってか、そんなのありかよっ!?
オレの1時間を返せっ!いきなり晴れるなよオィ!?」
・・・と。
目の前にあらわれた大木。
「こんなの・・・さっきまであったっけ?」
そして木の前には・・・
墓・・・そして剣だ。
剣が突き刺さってる!
オレは吸い寄せられる様に近付き、
その剣を手に取った。
「くっ・・・」
重い・・・が、しかし!
「うるぁぁぁぁぁっ!」
ズボッ!
重い音を残し、剣は抜けた。
「へぇ・・・」
改めて見ると・・・
想像以上にいい剣だ。
おまけに刃こぼれもしてなければ、さび1つもない。
オレはふところから気付け薬として持っていたブランデーを出し、
墓にかけた。
「すみません・・・剣、お借りします。」
しっかし、ありがちなパターンだよな・・・
とゆー考えが一瞬脳裏を横切ったが、
さすがに失礼なのですぐ忘れることにした。

ちなみに、リックスは知ることはなかったが、
この剣は大陸の英雄、カール・C・ローズの刀、
名剣・グランサイヴァーであり、
今まで数々の屈強な男たちが抜こうとしたが、誰一人抜けなかったという、
いわくつきの剣であった。

オレは剣をサヤに収め、晴れた森を道にそって歩き始めた。
「出口」と書いてある看板が目につく。
「さてと、それじゃあ行くぜっ!」


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