第三話

 

竜は目を覚ました。

そしてなぜかベッドに寝ていた。

周りを良く見回すと見知らぬ部屋だった。

「あれっ?なんで俺こんなとこで寝てるんだ?」

まず疑問に思ったことを口に出してみる

「あっ!そうだ、たしか森の中にいてそこで女の子に…。」

竜がそこまで思い出したとき

どかーん!

ふいに部屋の外から大きな爆発音が聞こえてきた。

「なっなんだ!?なんの音だ?」

竜が当たり前の疑問を口にした。

そして立ち上がり何が起こったのか

調べるため部屋の出口に向かい

ドアノブに手をかけた瞬間!

バチン!

狙ったかのようにドアが開き竜は顔面に

ドアを思い切りたたきつけられた。

「あっ!」

ドアをあけたのは女の子だった。

女の子は一瞬何が起こったか

わからなかったようで少し固まっていた。

竜はというと……。

「いてーーー!」

と情けない声を上げて鼻をおさえていた。

「す、すいませんあの、えっと、その、あわわわ。」

と女の子は慌てふためいていた。

「あの、大丈夫ですか?」

とにかく相手が無事かどうか聞いてきた

竜は涙目を隠しながら

「平気、大丈夫だよ。」

と答えた。

実際かなり痛かったが女の子の前で

みっともないところを見せたくない

と言う思いがあったため我慢していた。

幸い鼻血は出ていなかった。

「えっと、起きているかどうか様子を見に来たんですけど

タイミングが悪かったですね。」

女の子はうつむき加減でそういった。

「気にしないでいいよ、勝手に動いてたこっちがわるいんだから」

竜はフォローをいれた、

「その、私リーノ・ウィンスローっていいます。

リーノって呼んでください。あなたは?」

なぜかリーノという女の子は自己紹介をはじめた。

急な展開で少し竜は混乱したが何とか答えた

「俺は不破竜って言うんだ、できたら竜って呼んでくれ。」

「えーっと、トールさんですか?」

「ああ、そういえばひとつ聞きたいことがあるんだ。」

「私がわかることでしたらなんでも答えますけど」

「ここはどこ?」

「えっ、ここですか?ここはラボックの森ですけど。」

竜が聞いたことのない地名だった。

「ここはなんて言う国?」

日本語が通じているにもかかわらず

外国だと思った竜はそう聞いた。

「ランシングですけど……。」

リーノは少し不思議そうに答えた。

「ランシング?聞いた事ないなぁ」

「え!本当ですか?」

リーノは驚いた。

「ああ、聞いた事ないよそんな国。」

「そうなんですか。トールさんはどこから来たんですか?」

「そういえばどうやってここに来たんだろ?」

「旅の方じゃないんですか?」

「いや、起きたら森の中にいたんだ。

それで歩いていたら君に出会った。」

「そうなんですか。」

どうやらリーノは竜の話を信じたらしい。

「これからどうするんですか?」

「どうしようか?」

何故か聞き返す竜。

リーノと竜は少し考えた

するとリーノが

「とりあえずご飯あるんですけど食べますか?」

と聞いてきた

「落ち着いてからまた考えましょう」

とも、言ってきた

「そうだね、お腹もすいてきたしご馳走になるよ。」

と竜は答えた。

とりあえずご飯を食べてから考えることにした竜だった。


ちなみにすっかり忘れ去られた爆発音は第四話で明らかに……。


第四話も見てみる
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